九州一の格式を誇る宇佐神宮

九州で歴史も古く最も格式のある神社である。現在でも祭祀の時には10年に一度、天皇から勅使が遣わされる勅祭社となっている。
宇佐神宮について
宇佐神宮(宇佐八幡神社)は大分県宇佐市にある神社で、全国に約44,000社ある八幡宮の総本社となっている。主祭神は一之御殿:八幡大神 (応神天皇)、二之御殿:比売大神 (多岐津姫命・市杵島姫命・多紀理姫命)、三之御殿:神功皇后である。
皇室が先祖に対して祭祀を行う二つの廟( 二所宗廟)がある。これに伊勢神宮と石清水八幡宮が選ばれている。本来は宇佐神宮が選ばれるべきであったが、遠国であることから近くの京都に宇佐神宮から勧請して石清水八幡宮が創立されたものである。このことから、宇佐神宮と石清水八幡宮は同一と考えてもよい。
また、鎌倉の鶴岡八幡宮は源頼義が石清水八幡宮から勧請して創建された神社で、宇佐神宮、石清水八幡宮、鶴岡八幡宮が三大八幡宮といわれることもある。
宇佐八幡宮神託事件
一般人が天皇になろうとした唯一の人物として弓削道鏡いる。道鏡は「道鏡が皇位に即けしめば、国平らかならん」と宇佐八幡神宮から神託があったと偽つた。称徳天皇はこの真偽を確かめるため、和気清麻呂を宇佐八幡神宮に出向かせて偽りであることを確認している。
宇佐神宮の場所
宇佐神宮の境内
宇佐神宮は広大な境内を持っている。大鳥居から上宮へ行くのに10分程度は歩かなければならない。
大鳥居

広い境内
大鳥居から200メートルほど歩くと神宮庁や御朱印受付など事務棟がある。

上宮と外宮の分岐点
更に100メートル程度あるくと上宮と外宮への分かれ道に着く。それぞれの鳥居が建っている。

上宮への参道
上宮は鳥居をくぐったあと、なだらかな山道となる。200メートル程度歩くと西大門に着く。

西大門(県有形文化財)
上宮の入り口の門。

西中門
西大門を入ると西中門に突き当たる。この中に本殿はあるが、参拝は南に回り込んで、南中楼門のある方向から行う。西中門の前には天皇が参拝された時に記念立て札が建ってあった。

南中楼門(県有形文化財)
南中楼門の中に国宝の上宮本殿があるが、一般の参拝客は楼門までしか入れない。拝礼する場所は3箇所あり、 それぞれ一之御殿:八幡大神 、二之御殿:比売大神 、三之御殿 : 神功皇后 に対応している。

外宮の拝殿
外宮の鳥居から少し歩くと外宮の拝殿に着く。ここも拝礼する場所は3箇所ある。

若宮神社(重要文化財)
上宮の参道の側に若宮神社がある。古い建物で国の重要文化財に指定されている。

高倉(県有形文化財)
外宮の鳥居を入って直ぐにある。 祭器具等が納められている。味のある建物である。

能舞台
広い境内の中に池があり、その上に能舞台が作られている。境内は広く、丹念に散策するには時間がかかる。

呉橋(県有形文化財)
和気清麻呂などが通った昔の参道上にある橋。10年に一度の勅旨際の時だけ使用される。
